2009年11月アーカイブ

11月2日から4日まで、アメリカでは今年2回目となる
「酒プロフェッショナルコース」を開催してきました!

 

 

今回の開催地は"カジノの本場"ラスベガス。

 

 

目抜き通りに立ち並ぶホテルの中でも、ひときわ大きなホテル「MGMグランド」が会場です。
その中にある大きなコンファレンスセンターの一室を借り、参加者は60名に上りました。
でも、これで定員ぎりぎり。
利き酒をするので、これ以上は入れません。

 

このコンファレンスセンターが、とにかく巨大なのです。
毎日何十ものセミナーやイベントをやっていて、いったい何部屋あるのかさえわかりません。

 

僕たちが使用した部屋は3階にありましたが、
そこへ着くまでに、運動会でも開けるんじゃないかと思えるほどだだっぴろい廊下を延々と歩き、
エレベーターを乗り継いでやっと到着するほどでした。

 

 

そもそも滞在した4日間で、MGMホテルの中から外へ出たのはたったの一度きり。
外へ通じるドアまで行くだけでもかなり時間がかかるし、
ホテル内にありとあらゆるレストランも揃っているし、
本当に、外へいく必要がなかったのです......。

 

また、部屋には部屋付きの世話役の人がいて、
その人がドリンクバーを仕切ったり、掃除をしてくれたり......、
とてもお世話になりました。

 

 

 

と、まぁ、これまでにない雰囲気の中で行なった「酒プロフェッショナルコース」。

 

参加者たちは、そのほとんどがワインのプロばかりでした。
「日本酒も勉強して、レストランでより良い仕事を得たい」といった具体的な目標を持った人が多く、
そのせいか質問も専門的で熱のこもったものが多かったし、
会社の指示で仕方なく出席しています、という人は一人もいませんでした。

 

ラスベガスには日本酒を何十種類も置く日本食レストランや
無国籍・フュージョン系のレストランが数多くあるので、
基本的なことだけでも日本酒を勉強しておけば、すぐに使えるスキルの一つになる、というわけです。

 

 

 

セミナー最終日のラストミッションは、恒例のテスト。
その後、これまで開催したセミナー卒業生でラスベガス在住の人と、
今回のセミナー参加者の中で出席したい人を集めて、
同窓会のような、打ち上げのようなパーティも企画しました。

 

その会場はタイ料理の店だったのですが、「アルコールの持ち込みOK」。
ということで、セミナーの利き酒で残ったお酒を
今度は料理をつまみつつ、みんなに飲んでもらいました。

 

楽しそうに日本酒を飲むみんなの笑顔、笑顔、笑顔。
国籍や肌の色なんて関係ない!
「日本酒が好き」という共通点だけでひとつになれる!!
その幸福感を思いっきり味わうことができました。

 

 

 ▼エスカレーターに乗った僕。
「日本酒セミナー」は毎年アメリカで開催しているが、ラスベガスでの開催は初めて。

 

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▼ホテル外観。
今回の会場となったホテル「MGMグランド」。

 

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▼セミナー中。

スキルアップを目指し、圧倒されるほど熱心な60名の参加者たち。

 

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▼バーカウンター前のホテルの方。
プロフェッショナルなサービスに細やかな気遣い、本当にお世話になりました。

 

 

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▼ホテルの廊下。
とにかく広い廊下。館内を移動するだけでも運動不足を解消できるほど。

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10月21日、東京で開かれた「和酒と食文化を考える会」という利き酒会へ出かけました。
20社ほどの蔵元さんが集まった小規模な会でしたが、本当にいい利き酒会でした。
小さな蔵もあれば、中規模な蔵もあり、また、僕が以前から知っている酒もあれば、初めて出合えた酒もあり。
そして、さまざまな肴も用意されていました。

僕はあまり何も考えずに出かけて行ったのですが、後から思い返してもとてもすばらしい。
どうしてなのかな、と考えてみたところ、一つ確実に言えることは、参加されていた蔵元の皆さんが、
それぞれの酒造りに信念と自信を持っていらっしゃるということにあります。

でも......、どんなにすばらしい利き酒会でも、いつも何かしらの「事件」は起こるものです。

僕は張り切って各々のテーブルを回り、すべての蔵元さんのすべての酒を利いていました。
そして、残すはあと2テーブルに。
まず向かったテーブルは山形・冨士酒造の「栄光冨士」でした。
僕はわりと「栄光冨士」を飲む機会がよくあるのですが、利き酒は何度やってもいいもの、と利き酒に臨みました。

こういう利き酒会では、特に真っ昼間ですから、皆さん利き酒をしたら「はき」に酒を吐き出します。


2009blog11b-1.JPGそうしないと、かなり早い時点で利き酒することができなくなってしまいますから(笑)。
僕も酒を口に含んで利いたら、もちろん「はき」へGO!
「はき」は各テーブルの横に1つずつ配置されていました。

 

誰しも年齢を重ねると、小さな文字が読みにくくなりますよね......。
僕もここ数年すっかり老眼が進み、酒の情報など、
小さな小さな文字で書かれている冊子を読むときは老眼鏡を使うようになっています。
でも、まだあまり使い慣れていず、
そもそも安い物なので僕の顔にしっかりフィットしているわけでもない。
いつもブカブカで、バランスもとれていません。

すると、なんと、こともあろうに僕は「栄光富士」を吐き出すときに、
その老眼鏡を「はき」の中へぽちゃんと落としてしまったのです。
うわあぁぁぁぁぁッ!

すかさず「栄光富士」の米山さんが駆け寄って来て、「うわぁ~!」と叫ぶや一言「取りましょう!」。

「い、いいんです......、忘れてください! また新しいのを買いますから! 
そんな......取るなんて......ぬるっとしているし......、
米山さんお客さんもいらっしゃいますし」とお断りしてみたけれど、彼は迷うことなく
主催者の一人の方に手伝いを頼み、「はき」をえっちらおっちら運んでいってしまったのです。
現場に残された僕は、恥ずかしい気持ちと闘いながらバツが悪そうに待っていました。

 

2009blog11b-2.JPG5分ほど経つと、米山さんは眼鏡を片手に戻ってきました。
「はき」は別の方が元の位置へ。
そして僕は何度も何度もお礼を言い、次の最後のテーブルへと進んだのです。
ふと眼鏡を見るとなんと、「はき」へ落とす前よりもぴかぴかに磨かれているではありませんか!

いつもなら「捨ててしまおうかな」などと思ってしまう僕ですが、
米山さんが一所懸命に拭いてくださった眼鏡。

これからもずっと大切にします!

それから「栄光富士」を、もっともっとたくさん飲みます!!

プロフィール

ジョン・ゴントナー John Gauntner
1962年、アメリカ・オハイオ州クリーブランド市生まれ。88年、文部省主催の「JETプログラム」で来日し、神奈川県の公立高校で英語を教える。その後、エンジニアとして勤務する傍ら、日本酒を海外へ紹介する活動を開始。98年よりその日本酒の普及活動に専念する。現在は日本酒輸出協会理事、日本酒輸出のコンサルティング、国内外での講演、新聞や雑誌への寄稿、在日外国人のためのSakeセミナーなどを精力的に行なう。著書に『The Sake Handbook』(英語)などのほか、『日本人も知らない日本酒の話』『日本酒がうまい大人の居酒屋』がある。

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