2009.12.21

一石二鳥どころか、三度おいしいターキー

クリスマスも間近な時に、遅ればせながらの話題ですが、
アメリカの一大イベントのひとつ、サンクスギビング=感謝祭の話です。

 

アメリカでは10月の終わりに、
子供たちが仮装をしてキャンディーをもらうことで有名な「ハロウィン」があり、
次に11月の最終木曜日に「感謝祭」、そして12月に「クリスマス」、
そして新年という感じで、息をつく間もなくイベントが続きます。

「感謝祭」はあまり日本では知られていませんが、
まぁ、大きなターキー(七面鳥)を焼いて、家族が一堂に集まる、
というのが定番スタイル。

そこで出される一般的なメニューは、まずはターキーのロースト。
中にはパンの耳と野菜を混ぜたようなスタッフィング(詰め物)が詰まっていて、
クランベリーソースをかけます。
あとは、マッシュポテトにパンプキンパイ。

 

子供の頃は、毎年決まって出されるこの食事に少々うんざり気味だった僕。
でも、こうやって年を重ねてくると、
やっぱりこの季節には「あぁ、ターキーが食べたいなぁ」となってしまい......
最近ではターキーが日本でも割りと簡単に手に入るようになってきたので、
ここ数年、11月の終わりには必ずターキーを焼くことにしています。

 

さて、焼くといっても方法はいろいろ。
オーブンで焼くのが一般的だけれど、
なにせ困ったことに、我が家にはオーブンがない!のです。

友人の中には「ターキーロースター」なる便利な家電製品を
アメリカから持ち帰ってきている人もいますが、
やっぱり僕としては、ターキーに少しでも日本酒を生かしたい、
それから、ぜひ日本のすばらしい炭を使いたい!
ということで、毎年苦戦しつつも、自分ではかなり自慢できるほど、
ターキーがジューシーに焼き上がる方法を見つけました。
それは、なんと、屋外のバーベキューグリル(蓋つき)を用いるのです。

この方法は、アメリカ・オレゴン州に住む友人が毎年やっている方法で、
彼に炭の置き方や火の加減を教わりました。

 

焼き時間は、完全に解凍されたターキーを使って、7~8時間!!
ターキーの表面には溶かしたバターを塗り、
お腹の中や外側にはたっぷり日本酒を吹きかけておきます(オレゴンでは白ワインを使用)。
オーブンで焼く時は、ターキーのお腹の中にスタッフィングを詰めるのが一般的だけれど、
屋外グリルでは何も詰めません。

火にかけたら45分おきくらいに焼け具合などをチェックして、
バターを塗り、日本酒を吹きかけるという作業を延々と......繰り返すばかり。

あまり火が強いと外側だけ焦げて中はまだ赤いまま、なんてことになってしまうので、
温度調節がけっこう難しいです――僕はアルミホイルをかけたりして調節。

中までちゃんと火が通ると、ターキーに差し込んである
赤い「火が通ったお知らせ目印」のクリップみたいなものが
ポンッと出てくるので、それを確認したら無事終了。

 

0912e.JPG細かく書けばいくらでも書けるのですが、まぁだいたいこんな感じです。
日本酒のおかげか、炭火のおかげか、
僕の焼くターキーは骨からするっと肉がはずれ、肉汁もジュワッと湧き出てきて、
我ながらかなりの高レベル!(自画自賛)

 

友人と集まってわいわいとロースト・ターキーを食べ、
そして大きいから必ず肉が残るので、次の日はターキーをはさんだサンドイッチ。
それから我が家のイチ押しは、
残った骨でスープをとり、それを使ってつくる「ターキーカレー」!
これはもう本当においしい。
一度で三度おいしいターキー! 来年もまたやるつもりです。

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プロフィール

ジョン・ゴントナー John Gauntner
1962年、アメリカ・オハイオ州クリーブランド市生まれ。88年、文部省主催の「JETプログラム」で来日し、神奈川県の公立高校で英語を教える。その後、エンジニアとして勤務する傍ら、日本酒を海外へ紹介する活動を開始。98年よりその日本酒の普及活動に専念する。現在は日本酒輸出協会理事、日本酒輸出のコンサルティング、国内外での講演、新聞や雑誌への寄稿、在日外国人のためのSakeセミナーなどを精力的に行なう。著書に『The Sake Handbook』(英語)などのほか、『日本人も知らない日本酒の話』『日本酒がうまい大人の居酒屋』がある。

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