開眼させてくれたのは、東京・広尾にある「山藤」という居酒屋。有機野菜、短角牛、四万十川の天然うなぎなどの素材を、炭火焼きなどでシンプルに食べさせてくれるのが魅力の店である。
焼き野菜は、今の季節だと、小かぶ、れんこん、にんじん、下仁田ねぎなど。これらを炭火で焼いて出してくれる。それぞれに程よい塩気とともに、しっかりと野菜の味がして、酒を呼ぶのである。ちょっと焦げ目がついているのがいい。香ばしさも酒の友になる。
もう一軒、焼き野菜で好きな店がある。西麻布にある「寺内」というイタリアンだ。こちらでは、チコリや黒大根などの西洋野菜を、やはり炭火で焼いてくれる。オリーブオイルと塩をふりかけて食べるとワインに合うから不思議だ。
家では七厘を出してきて野菜を焼けばそれだけで楽しいし、ガスのグリルで焼いてもそれなりに旨い。好きな日本酒に合わせるなら、塩だけでもいいし、ちょっと物足りないと思ったら、太白ごま油をふると、最高だ。冷やした純米酒で始めて、ちょっと酒がぬるくなってきたあたりが一番合うと思う。身も心も、ゆるりと温かくなって幸せである。



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