8月に予定している居酒屋特集のために、店めぐりをしていると
「最近、日本酒に手ごたえを感じています」という声をよく聞く。
焼酎が定着し、日本酒も伸びる。いろいろな酒を料理や気分で飲み分けたい僕としては、理想的な展開だ。
そして、いまの日本酒人気をつくっているのは、ずばり「飲みやすい酒」だ、と思う。
近年、著しい伸びを見せる山口の獺祭をはじめ、八海山、十四代、黒龍、田酒、大七、真澄などのスター銘柄を改めて飲んでみると、本当に飲みやすい。
だからといって、味が薄っぺらか、と言えばまったく違っていて、ふくよかな味わいをもちながらも、最後は実に軽やかでバランスがいいのも共通だ。
松竹梅生もと純米など、大手の新製品をみても、従来の生もとのイメージとはかけ離れた、飲みやすくておいしい酒に仕上げてきている。
うまい酒を追求していくと、一般の人には飲みにくい酒になりがちだ。こういう酒も好きだが、マーケットは大きくない。
飲みやすくておいしい酒が、もっと増えて、もっと知られて、もっと飲まれるようになると、日本酒の未来は明るいに違いない。
焼酎も、ワインも、ウイスキーも、日本酒も、飲みやすくておいしいことが、改めて多くの人に望まれていることを日々、居酒屋で実体験する毎日だ。8月発売の9月号をお楽しみに。


